自省録

昆虫Gから自分の人生を守るために

最初の戦い(ミントとにんにく、クローブ、アースレッド)

社会人となり、学生時代から住んでいた1Kの家より、もう少し広い家に引っ越し、その家に「出る」と気づいた時の絶望は、例えようもないものでした。帰宅するのも怖く、とうとう心療内科のドアをたたいたのがこの頃です。ドクターの処方箋は「バルサンを焚け」。血も涙もありません。

 

まず、知り合いの中華料理店のシェフさんから得た貴重な知識ですが、Gはミントが大嫌いだそうです。その店でも悩み、畑でミントを1年じゅう大量に育てて、常に調理場を生のミントだらけにしたら、それ以降、姿を全く見ないとのことでした。

効果絶大という情報でしたが、常に生のミントを大量に確保することは、一般人には不可能です。

せめて、ハッカ油を数滴たらした水で家じゅうをきれいに拭きました。これは清潔になりますし、精神衛生上にもよいです。

 

オレンジポマンダーも効果的ですが、それに使われる香辛料、クローブに防虫効果があります。これは入手可能です。クローブをだんだん買いため、最後には1kgくらい購入し、クロゼットや押し入れにいれたところ効果がありました。

 

次に得た知識。

Gは吸血鬼と同じで、にんにくが苦手だそうです。そこでにんにくを大量に買い込み、シンクや食器棚にころがし、また出現したGに、にんにくを遠くからぶつけたりしましたが(怖くて近寄れない)、残念ながらこれは効果がありませんでした。

 

コンバットを置きました。その家で今まで天敵というものに出会わなかったやつが即引っ掛かり、水を求めて、風呂場の排水溝の入り口でミイラ化していました。

 

アースレッドで家中を燻蒸しました(バルサンでもいいと思います)。これは一時的に室内のGを駆除するには効果がありましたが、外部から侵入するやつにはなすすべがありませんでした。

 

とうとう大家さんに泣きつき、専門の駆除業者に来てもらうこととなりました。

駆除業者の第一声は「キレイにお暮らしですねぇ」(汚部屋だとでも思われていたのでしょうか。私のきれい好きは病的になっておりました)。

業者曰く「この家に出没するGには3タイプあります。①家の中に住み着いている茶色で小型G②大型チャバネG③外部から侵入すると思われる大型黒G」

業者はあちこちに①対策用の薬剤を塗り、貴重品にカバーをして燻蒸剤を焚き、「数時間部屋に入らないでください。これでもう大丈夫ですよ」と公言して帰って行きました。料金は3万円。大家さんが支払ってくれました。

 

効果は1日。翌日③が出没し、私は泣きました。そして引っ越そうと決意して、不動産屋に飛び込んだのです。

 

次の家に続く。