他人から聞いた完全勝利の話
広い国立病院からGを完全駆除した人の英雄譚。
工事中
最後の戦い Gから開放された生活
これまで一人暮らし歴が長かったのですが、実家へ戻って両親と同居し、家族と暮らすこととなりました。これまでと違って自宅なので、ある程度家屋に手が入れられることが幸いです。
思えば、私の人生、やつのためにどんなにお金と時間と神経を使っていたか。人生が2度あればと言いますが、2回ぶんの人生を費やしちゃったようなものです。天に向かって「人生を返してくれ!」と叫びたい……まあ、それはともかく。
よく言われる家族間のトラブルなんぞより、もっと問題になったのは、「平気な人」である母が、私のG対策に理解を示さないことです。「天敵」の1つに「家族」があるとは思わなんだ……。できるだけ人目につかないような対策を行う必要がありました。
それに両親は高齢です。今までのやり方が、いつまでも通用するものではないとわかっています。
実家は木造モルタル1戸建て2階作り、ベランダ、サンルーム。
その他に築100年ぐらいの土蔵の物置があり、食品の貯蔵などに使っていますが、これがわが家のGの発生源であることは明らかでしたが、ご先祖さまの作ったものを、私の一存でぶっ壊すわけにはいきません。
まず把握したこと。家に出るタイプは①小型茶G②大型チャバネG③大型黒G。
このブログを読もうという方には、もう常識的なことだと思いますが、基本中の基本として
A.外部からの侵入経路を断つこと(主に①②)
B.内部の敵を絶滅させること(主に③)
C.内部をGにとって嫌な住居にしておくこと
D.風水の考え方の応用
これは私独自の考えですが、確信しています。住人が支配すべきは、自宅の「風」と「水」です。これはおいおい語ろうと思います。
A.外部からの侵入経路を断つこと
・物置に置き型の薬(ホウ酸団子)を置きました。これだけでかなりの効果がありました。
・そして、矛盾しているかのように感じるでしょうが、階段上の窓など、地面に近くない窓をできたら2つ、できるだけ長時間、熱帯夜は夜でも、開けておくようにすること。空気の動かない、密封された暑い空間が、Gは大好きです。家の中に風の流れを作ることが肝心。
・ただし、窓を開けっ放しにするのは非常に危険です。必ず網戸をしめ、窓のさんに、殺虫剤スプレーをスプレーしておきます。月に1度でOK。ことに台所の勝手口ドアなどには、下部に必ずスプレーすること。
今使っているスプレーです。月に1度でOKですし、運悪く遭遇してしまった時の即戦力の武器としても優秀です。
・洗面台の排水口
水を洗面所の排水口からは、確実に侵入していました。下の図AにGスプレーをふいたところ、追われてBから飛び出したことがあります。
最初、定期的にAにGが嫌がるスプレーを吹き付けておきましたが、水がはねる場所であるせいか、効果は限定的で、トレイにのせたスポンジの水を吸っている③を見たことがありました。そこでAを、目立たない透明テープでふさぎ、Bにも網を張りました。
またスポンジ台を廃止し、速乾性スポンジを糸で吊り下げるようにしました。吊り下げられるタイプの、もっと便利なものも探せばあるようです。
・風呂場の排水口
風呂場の排水口からは確実に侵入します。最初排水口に網を張ったところ、有効ではありましたが、「排水が悪い」と、母がフタごと外して使うようになりました。本末転倒です。
そこで夜、最後に入浴した人が出た後、排水口にG嫌がるスプレーを毎日ふきつけておきます。不経済なようですが、効果的です。浴槽の排水口は、次にお湯をはる場合にきれいに洗い流すこと。
※追記(2023.9.13)浴槽の排水口付近でチビGの死骸を発見。排水口を伝ってくることは間違いないと改めて実感。この方法が効果的なことも。
・外にタンクのあるガスストーブなどの接続口の隙間
パテの代わりに、今回はボンドで目張りをしました。乾けば透明になるので、目立ちません。見にくい写真ですが、下のとおり。
・エアコンの室外機
排水ホースの口の周囲にGの糞がいくつも落ちていました。そこで全てのエアコンの排水ホースに防虫キャップを取り付け、ホースの先部分が地面に直接触れないようにして、水の流れを滞らせないように、下を向けておくこと。
B.内部の敵を絶滅させること
今度は家が広いですし、高齢の家族もいるので(幸いペットや幼児はいません)、アースレッドで燻煙するというわけにはいきません。ただしアースレッド 無煙プッシュという、天の助けのような商品が使えます。人体への影響も少ないとの触れ込み。
台所、洗面所、居間などの隙間に月に1度プッシュしておきます。今のところ健康被害等はありません。
また2週間に1度、台所・居間をしめきり、ゴキムエンダーをプッシュしておきます。最初にプッシュした時の効果は素晴らしかったです。後片付けは、最初に起き出した母がやってくれましたし。それ以降、Gの姿を見ません。
C.内部をGにとって嫌な住居にしておくこと
・室内(特に台所)に段ボールを置かないこと。Gは段ボールが好きで、外へ置いていたところ、さっそく中に這いこんできたことがあります。
・床をきれいにしておくこと。ミントを含ませた雑巾で拭く。絶対入ってほしくない場所にはクローブをたくさん置く、など……
D.風水の考え方の応用
Gとの戦いの基本は、一に掃除、二に掃除です。
そして、前にも書きましたが、Gを恐れて密封空間を作らないことです。地面に近くない2つの窓などを、侵入対策をしたうえで、できるだけ長時間開けておくようにすること。家の中に風の流れを作ることが効果的です。
もう一つは家の中を流れる水をきれいにすることです。台所や洗面所の排水口、トイレなどは、まめに掃除し、ごみは必ず密封できるごみ箱に入れて、早めに処分すること。
風呂の残り湯は、風水では毎日捨てたほうがいいととありますが、災害の多い当節ですので、できるだけ流さず取っておいて、防火用水にしています。その場合、ふろ水ワンダーのようなものを使って、水が腐らないようにしておきましょう。
これらの対策、月に数千円かかります。しかし、心の平和の代価と思えばやむをえません。
他にも語りだすときりがないのですが、このブログ、まだ中途半端ですので、おいおい加筆・修正していこうと思います。
では皆様、どうかあの呪われた生物の魔手から逃れて、幸せな生活を送られますように。
アッシャ
最終兵器バポナの代償
H王子のワンルームマンションに落ち着き、やれやれと思う間もなく、この一見きれいにリフォームされた部屋が、もと汚部屋だったこと・Gのすみかであることに気づきました。
ここで私は、とうとう禁断のバポナを部屋に持ち込みました。Gに対する効果は絶大ですが、人体にも有害なので、決して人の住居に置いてはいけないという、最終兵器です。
もう、少しやけっぱちになっておりまして、多少寿命が縮もうとかまわないという思いでした。さすがに最終兵器、効果は素晴らしいものでしたが、ある晩、究極のデメリットを知ることになりました。
ベランダと部屋の間のサッシ窓に、大型黒Gが隙間ギリギリで死んでいたのです。要するに、サッシの隙間!をすり抜けて部屋へ侵入しようとしたGが、部屋へ入った瞬間死んだと。つまり、バポナを使い続ける限り、生きているGには会わなくて済みますが、次々やってくる死骸を片付けるという恐怖の行為はエンドレス。
ゴミ袋式の掃除機で死骸を捨てた私は、夜中に実家の母に、泣き泣き電話をかけました。
親というものはありがたい。
「戻っておいで」
「うん」
私は会社に相談して(「実は母が病気になって……(汗)」)、地方での在宅勤務を許してもらい、4か月でその部屋を引き払い、k府の実家へと戻り、現在に至っています。会社にはいくら感謝してもしきれません。在宅勤務というものが市民権を得つつある時代で助かりました。両親も高齢でしたので、そろそろ考えなくてはならないと思っていたところでもありましたし。
しかし地球温暖化恐るべし。今や実家にもGが出ます。私は最終決戦の覚悟を決めて帰郷しました。
つかの間の安息のはずが
最初の恐怖の部屋を出るため、不動産屋に駆け込みましたが、やみくもに引っ越したわけではありません。
・2軒目の家
「出ない」理想の部屋を探すまでの一時的な住まいとして、部屋のクリーニング済み、排水設備も家の構造も申し分なさそうな、木造モルタルのアパート2Fの一室に住みました。しかし真冬に出ました。
・3軒目の家
鉄筋マンション3F、2LDK、理想的な家でした!が……3年目に出た時の恐怖は、もう詳しくは言いません。アースレッドを焚き、侵入経路は浴室の排水口のみと確認しましたので、100均ショップの排水溝カバーで解決。その後出会いません。しかし心の傷は癒えようもなく、2週間おきに家中にアースレッドを焚いておく習慣にしました。
・4軒目の家
家族の事情で一時的に実家に戻り、その後再び東京へ出てきた時、因果因縁というか、浮世の義理で、否やを言えずに「最初の家」に住むことになりました。私は完全に徹底交戦モードに入っていました。ドラキュラ城とわかっていて乗り込むヴァン・ヘルシングみたいなものです。
なお、この頃ネットで「プロが教える技!G完全対策」のような売り込みの情報を買いましたが、私がすでに知っている以上のことは書いてありませんでした。プロどころかシロウトの小遣い稼ぎのようなものでしょう。このようなサギに、決して皆様、引っ掛かりませんように。
私の取った防戦態勢
玄関:
タタキに隙間があると思われるあたりを、パテで埋める。100均ショップの紙粘土で代用したところ、扱いやすく、退居する時はがすのにも便利でした。
台所:
シンクと壁の間、排水溝付近をテープで目張りをする。換気扇も100均のカバーをかける。ごみは放置せず、密封できるごみ箱に収納する。段ボール(Gが好む)の類は決して置かない。
浴室:
排水口の先のポール(?)を抜いてしまい、排水管に直接目の細い網を巻き、きつく縛って侵入を防ぐ。風呂の残り湯をこまめに取り換える(匂い対策)。石鹸カスと髪の毛を残さない。
洗濯機の排水口とホースの間にに目張りをする。洗濯機の下に殺虫剤を定期的にスプレーする。
畳の部屋:
畳のヘリと天井の板の間に隙間があったので、階下の天井から上がってくるのではという恐怖にかられ、布テープで目張りをする(これは跡が残り、退居する時大家さんに怒られました)。押し入れ・天井の板にも隙間があれば同じく目張りをする。
食器棚や押し入れ:
クローブをたくさん置く。これは効果があります。
その他、こまめにハッカ油で床を磨く。置き型の殺虫剤を危険地帯に置く。2週間おきにアースレッドを焚く。
殺虫剤スプレーはもちろんのことですが、重要なこととして、袋式の掃除機を購入する。死骸のそばに寄れないとき、掃除機で吸い込み、袋ごと捨てられます。手で処分せざるをえない場合の対策は、のちに書きます。
Gはアルコール・コーヒー・寿司の匂いを好むので、要注意。
これだけやって、なお外部からの大型黒Gを防げなかったので、家に誰にもわからない構造的欠陥があるか、悪魔の呪いでもあったのか。
のち大家さんが亡くなり、相続人となった息子さんの、突然の一方的な家賃の値上げ要求などの理由で、私は実家と会社の中間地点にあるワンルームマンションに引っ越すことになりました。その家で、私は禁断の行為に手を染めました。
5軒目の家に続く。
最初の戦い(ミントとにんにく、クローブ、アースレッド)
社会人となり、学生時代から住んでいた1Kの家より、もう少し広い家に引っ越し、その家に「出る」と気づいた時の絶望は、例えようもないものでした。帰宅するのも怖く、とうとう心療内科のドアをたたいたのがこの頃です。ドクターの処方箋は「バルサンを焚け」。血も涙もありません。
まず、知り合いの中華料理店のシェフさんから得た貴重な知識ですが、Gはミントが大嫌いだそうです。その店でも悩み、畑でミントを1年じゅう大量に育てて、常に調理場を生のミントだらけにしたら、それ以降、姿を全く見ないとのことでした。
効果絶大という情報でしたが、常に生のミントを大量に確保することは、一般人には不可能です。
せめて、ハッカ油を数滴たらした水で家じゅうをきれいに拭きました。これは清潔になりますし、精神衛生上にもよいです。
オレンジポマンダーも効果的ですが、それに使われる香辛料、クローブに防虫効果があります。これは入手可能です。クローブをだんだん買いため、最後には1kgくらい購入し、クロゼットや押し入れにいれたところ効果がありました。
次に得た知識。
Gは吸血鬼と同じで、にんにくが苦手だそうです。そこでにんにくを大量に買い込み、シンクや食器棚にころがし、また出現したGに、にんにくを遠くからぶつけたりしましたが(怖くて近寄れない)、残念ながらこれは効果がありませんでした。
コンバットを置きました。その家で今まで天敵というものに出会わなかったやつが即引っ掛かり、水を求めて、風呂場の排水溝の入り口でミイラ化していました。
アースレッドで家中を燻蒸しました(バルサンでもいいと思います)。これは一時的に室内のGを駆除するには効果がありましたが、外部から侵入するやつにはなすすべがありませんでした。
とうとう大家さんに泣きつき、専門の駆除業者に来てもらうこととなりました。
駆除業者の第一声は「キレイにお暮らしですねぇ」(汚部屋だとでも思われていたのでしょうか。私のきれい好きは病的になっておりました)。
業者曰く「この家に出没するGには3タイプあります。①家の中に住み着いている茶色で小型G②大型チャバネG③外部から侵入すると思われる大型黒G」
業者はあちこちに①対策用の薬剤を塗り、貴重品にカバーをして燻蒸剤を焚き、「数時間部屋に入らないでください。これでもう大丈夫ですよ」と公言して帰って行きました。料金は3万円。大家さんが支払ってくれました。
効果は1日。翌日③が出没し、私は泣きました。そして引っ越そうと決意して、不動産屋に飛び込んだのです。
次の家に続く。
ご挨拶
この世で最も呪われた、忌み嫌われた生物、ゴキブリ(このブログではGとだけ記述します)。それに人生を破壊されかけた不幸な方々に、私の経験が少しでも参考になるならばと思い、また人生の秋に向かって自分の心を慰め、克己心を養うためにも、思い出したくもない戦いの歴史を、あえて記録します。
Gに悩まされていた頃、夜も眠れず、とうとう心療内科のドアをたたき、適応障害とウツ病という、名前だけ聞いてりゃ美しい病名をつけられたこともあります。
私は還暦を迎えますが、東京で会社員をしていた20代の頃から、一人暮らしなのに、Hヶ丘の近隣で5回も引っ越しをしました。動機は「Gからの逃避」でした。しかし、逃げても逃げてもやつはついてくる。お金も気力も時間も、あれのために人の倍は費やしました。死にたいとすら思いました。
とうとう現在、終の棲家と決めた、両親と同居の家で、たくわえた(否応なく)知識と対策のノウハウを駆使して、最後の防衛線をはっております。
「動物のお医者さん」という有名な漫画のドラマ化を見た方は多いと思いますが、
ねずみ恐怖症の二階堂君が「なんで俺が大嫌いなやつのことを年中考えていなけりゃならないんだ」、同級生「それを人は『恋』と呼ぶのかも(笑)」。
これです!!!
どんな恐怖であれ、平気な人の同情は得られません。
一人で戦うしかありません。
悟り
①恒久的な終戦というものはなく、常にリニューアルすることによって、心の平安は得られるということ。
②住まいによって、戦法を変えなければならないということ。
③害虫駆除業者はほとんど役に立たないということ(少なくとも私の場合)。
④風水と考え方が基本的に同じ。ゴミ屋敷にグッズを置いても効果はないといわれるように、一にも二にも掃除です。そして水の流れ、風の流れをきれいにしておけば、怖いものは(多分)ありません。風水に興味のある方は、勉強してみるのもよいと思います。
本当に効果のあった、具体的な戦法と、数々の武器の写真のみアップしようと思います。恐怖の映像などは載せません。
では、最初の恐怖の家から始めたいと思います…「アッシャの人生の物語」なぞに興味のない方は、最初の方は読み飛ばして、結論だけ見ていただいてけっこうです。